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環境配慮はコストではなく「投資」になる⁉

  • 執筆者の写真: KOBAYASHI
    KOBAYASHI
  • 4 日前
  • 読了時間: 3分
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「エコなんて余裕がある会社の話」?

環境対応と聞くと、真っ先に思い浮かぶのは「お金がかかる」という印象かもしれません。リサイクル素材を選ぶ、電気代を減らす仕組みを導入する、廃棄方法をきちんと整える……どれも確かに費用が発生します。だからこそ「いま売上を伸ばすのに必死なのに、そんな余裕はない」と感じる経営者や担当者も多いでしょう。

でも実際には、環境への取り組みは余裕があるからできることではなく、やらないと後で大きな出費につながるのです。


「やらないコスト」の方が高い

たとえば廃棄物の処理。安く済ませようと不適切な業者に頼んだ結果、数年後に不法投棄が発覚して会社名がニュースに載ってしまった、というケースもあります。

直接払った処理費用は安くても、失った信用や取引先の離脱による損失は比較になりません。また、エネルギー効率の悪い設備を長年使い続けていると、毎月の電気代がじわじわと経費を圧迫します。ここに新しい機材を導入すれば一時的に出費は増えますが、その後の光熱費は着実に下がり、数年で元が取れることも珍しくありません。

つまり環境配慮は「かけた分を取り戻す仕組み」が組み込まれている投資だと考えた方が現実的なのです。


取引先と人材から試される時代

もうひとつ忘れてはいけないのが、会社を選ぶ側の目線です。最近では大手企業の調達部門が、納入業者に「環境方針」や「SDGsの取り組み」を書類で求めることが増えています。書けない企業はスタートラインにすら立てません。

さらに採用の現場でも、若い世代は「社会や環境に配慮している会社で働きたい」という意識が強まっています。もし面接で「環境への取り組みは何かありますか?」と聞かれて答えられなければ、優秀な人材に選んでもらえないかもしれません。これも環境対応を投資と捉える理由のひとつです。


小さな一歩で会社は変わる

とはいえ、大規模な設備投資や全社的な改革から始める必要はありません。まずは日常的な部分からで十分です。

オフィスで使う電源設定を見直す、使い終わった機材を再利用できる仕組みをつくる、廃棄までの流れを明文化する。こうした小さな積み重ねでも「環境に向き合う会社」という姿勢は外から見えるようになります。

そしてその姿勢が評価されれば、次の取引や採用で選ばれる可能性が高まり、結果的に経営を支える投資として機能していきます。


未来のために残すのは借金ではなく選択肢

環境に配慮しない経営は、短期的にはお金を節約できるかもしれません。しかし長期的には、失う信用やチャンスの方が大きくなります。逆にいま少しの投資をしておけば、将来の選択肢が広がります。廃棄の仕組みを整えていれば、再利用やレンタルといった新しい選択肢もスムーズに取り入れられる。環境対応とは、未来に残す選択肢を増やすための投資なのです。

そしてIT機器に関していえば、アップサイクルされたパソコンをレンタルするという形も、その一例として挙げられるでしょう。無理に押し付けるものではなく、必要に応じて取り入れられる選択肢のひとつです。

大切なのは「循環を前提にする」という考え方を持つこと。これが、企業を持続可能にする土台となります。


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