情シス不在でも混乱しない!最低限のPC運用ルール
- KOBAYASHI

- 4 時間前
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情シスがいない会社で、いきなり完璧な仕組みを整えるのは現実的ではありません。まずは、トラブルが起きにくい最低限のルールから固めることが大切です。
この記事では、社内にIT担当がいなくても混乱を防ぐための、今日から始められるPC運用ルールを紹介します。特別なツールや知識は必要ありません。必要なのは、「記録すること」「流れを固定すること」「人に依存しないこと」です。
まず決めるのは「責任者」と「記録の場所」
ルールを作る前にやるべきなのは、「誰が決めるのか」と「どこに記録するか」の2つを決めることです。責任者は1名(代理1名まで)、記録の場所はクラウド上の共有ファイルを1本だけ作り、そこにすべてを記録します。GoogleスプレッドシートでもExcelでもOKです。
「人・端末・アカウント」を1行で記録する
誰が、どの端末を、どのアカウントで使っているか。これが曖昧なままだと、退職やトラブル時に混乱します。以下の項目を1行にして運用ノートにまとめておくと、情報がすぐに把握できます。
氏名
端末名
OS
使用しているメール・クラウドアカウント
権限(管理者 or 一般)
配布日・返却日
基本的に権限は「一般ユーザー」とし、管理者権限は一部の端末だけに限定します。これだけでもミスやトラブルが激減します。
保存場所を統一する
ローカル(デスクトップやマイドキュメント)にデータを置くのは禁止。保存場所はクラウド1か所に決めて、全員でそこに保存するようにします。クラウド内のフォルダ構成やファイル名のルールも決めておきましょう。例えば、「部署名/案件名/日付_ファイル名」という形に統一すれば、あとから検索するのも簡単になります。
自動バックアップ+月1回の手動保存
クラウドには自動で履歴が残りますが、それだけに頼らず、月1回だけ重要フォルダをZIPで保存し、外付けメディアに保管しておくと安心です。また、実際に復元できるかどうかを3ヶ月に1回、テストしてみることも大切です。
アップデートとセキュリティは自動化する
OSや主要ソフトは「自動更新をON」にします。勝手に再起動されて困るなら、更新タイミングを会社で決めておきましょう(例:水曜の12時〜14時に再起動OK)。ウイルス対策ソフトは、OS標準のもの(Windows Defenderなど)で十分です。期限切れの市販ソフトは削除しておきましょう。
入社・退社時のフローを決めておく
入社時は、端末の初期設定・アカウント発行・クラウドフォルダの共有設定を前日までに済ませておきます。退社時は、当日の朝にアカウントを停止し、メール転送や共有フォルダの権限変更を行います。端末は返却後に初期化。これを1つの表にしておくと、誰でも対応できます。
トラブル時の「最初の10分」でやることを、紙に記しておく
いざトラブルが起きると、パニックになって余計に状況が悪化します。以下のような3点だけ書いた紙を、全端末の近くに置いておくと安心です。
誰が、どの端末で、何をしたかをメモ
勝手に再起動や設定変更をしない
誰に連絡するか(社内・社外の順番)
これだけでも、混乱を大幅に防げます。
利用中のクラウドサービスは定期的に確認
無料ツールの使いっぱなし、個人のクレジットカードで支払い続けているツールなどは危険です。3ヶ月に1回、どんなサービスを使っているか、誰が契約しているかを見直すだけで、無駄とリスクを減らせます。
ノートPCやスマホは「なくす前提」で考える
紛失を前提に、画面ロック・自動ログアウト・パスワード保存制限などの最低限の設定は全端末に入れておきましょう。フリーWi-Fiを使う場合は、クラウド上の機密フォルダを開かないルールも追加します。
外部に任せる判断基準を先に決める
情シスがいないからといって、すべてを自社で抱える必要はありません。初期設定や大量の端末管理は、外部の業者に任せた方が効率的な場合もあります。何を社内でやり、どこまでを外部に頼むかを最初に決めておくと、判断が楽になります。




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