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PCは資産か、それとも消耗品か?

  • 執筆者の写真: KOBAYASHI
    KOBAYASHI
  • 10月20日
  • 読了時間: 3分

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「購入かレンタルか?」の議論があるたび、必ずセットで語られるのがこの問いです。――PCは会社の資産なのか? それとも消耗品なのか?この答え次第で、調達戦略も大きく変わります。けれど、その境界は思っている以上に曖昧です。



「資産としてのPC」が前提だった時代

かつてパソコンは、高価で長寿命の代表格でした。高額なイニシャルコストをかけて購入し、社内で台帳管理され、固定資産として償却対象になるのが当たり前。使用年数は最低でも5年。途中で壊れても、高いお金を払って買ったのだからと修理してなんとか延命しながら使う――。それが企業の常識でした。

でも、今、その前提は崩れつつあります。



資産として保持するコストは、本当に「得」なのか?

パソコンの法定耐用年数は4年。でも、実際のところ1日中、そして何日も連続で使用する業務PCの寿命はそこまで持たないケースも増えています。

・スペック不足でツールが重い・OSやセキュリティの更新に対応できない・社内のトラブル件数が増える

これらはすべて目に見えないコストです。現場でのストレス、情報漏洩リスク、生産性の低下。こうしたジワジワ型の損失が、PCの所有リスクとして企業の目の前に立ちはだかっています。



今、PCは「使い捨てられる存在」になっている

メーカーも販売店も、「3年で買い替え」を前提に製品設計をしています。ビジネスモデルがそうだからです。部品は非分解設計、修理パーツの供給期間も短縮傾向。「PCは長く使えて当然」という考えは、むしろユーザー側の幻想なのかもしれません。

つまり、こういうことです。

それなら、調達の前提も変えなくてはいけません。

所有しないという選択肢→調達の考え方が変わるとき

買わずに借りることで、管理から解放される企業が増えています。レンタルやサブスクリプション型のPC調達は、いまやニッチではなく選択肢の一つ。なぜなら、PCを持つこと自体が業務ではないから。「業務が止まらず、安全に、快適に進むこと」が目的なら、それを実現する手段は所有でなくてもいい。

たとえば、一定期間だけ必要なプロジェクト。たとえば、人の出入りが激しいスタートアップ。たとえば、予算を柔軟に運用したい非営利団体。

こうした現場では、PCは消耗品であるという割り切りが、むしろ経営に安定と潤滑を与えています。



それでも「買った方が安いのでは?」と思う方へ

もちろん、状況によっては購入の方が安く済むケースもあるでしょう。ただし、「初期費用」だけで比較するのは危険です。

  • 社内工数

  • 保守コスト

  • 故障・トラブル対応

  • ソフトウェアの互換性問題

  • 廃棄処理の手間と法的責任

これらすべてを目に見える費用として計算に入れたとき、ようやくフェアな比較ができるのです。



だから今こそ、PCの価値を問い直す

パソコンは会社の資産なのか?それとも、コピー用紙やボールペンと同じ業務のための道具なのか?その答えは企業のフェーズによって変わります。でも確実に言えるのは、「PC=資産」という固定観念で判断する時代は終わりつつあるということ。いま、選ぶべきは「会社の目的に対して、最もリスクが低く、柔軟な手段」であるはずです。

貴社の業務にとって、PCは今どんな存在ですか?私たちは、その問いから一緒に考えます。

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