社内に“便利ツール”が増えてきた?シャドーITの気づき方と向き合い方
- KOBAYASHI
- 8月15日
- 読了時間: 3分

シャドーITとは、会社で正式に許可されていないアプリやクラウドサービス、デバイスなどが業務の中で使われている状態のこと。
SlackやLINE、Google Drive、Zoomなど、ちょっとした工夫や業務改善の一環として使われはじめるケースが多く、「いつの間にか定着していた」ということも少なくありません。
ただその便利さの裏には、情報漏洩やセキュリティのリスクが隠れている場合も。今回は、そんな“気づきにくいリスク”との上手な付き合い方を紹介します。
「それ、実はシャドーITかも?」
こんな経験、ありませんか?
・ファイル共有が重くて、Google Driveを使ってみた
・ミーティングツールがうまく動かなくて、スマホからZoomに参加した
・メモアプリが使いづらくて、NotionやChatツールを活用している
これらは一見すると、日々の業務をスムーズに進めるための工夫。実際、現場の柔軟な対応力として評価される場面も多いはずです。
でもこうした使い方が「会社の管理の枠を少しずつ超えている」としたらそれがシャドーITのサインです。
安全のつもりでも、会社全体では“穴”になることも
たとえば、個人のスマホで業務のやり取りをした場合「そのスマホが紛失してしまったら?」「退職後もデータやアカウントにアクセスできたら?」「自分は気をつけていても、他の人の操作で情報が外に出てしまったら?」
個人では防ぎきれない事態が、あとから起きてしまうこともあります。大事なのは「何が使われているか」を、ちゃんと見える状態にしておくこと。
そうすれば、工夫そのものを責めずに、全体を守る方向に整えていけます。
「ダメです」と言われる前に、「実はちょっと不便で…」と言える空気を
「それ、使わないでください」と禁止するのは簡単。
でも、「じゃあ代わりは?」と現場が困ってしまうケースも少なくありません。だからこそ、
・今のツールで何が不便か、ヒアリングしてみる
・「最近こんなツール使ってる人いる?」とゆるく聞いてみる
・「それいいね」と思えるものは、社内でも導入を検討する
そんなやり取りの積み重ねが、自然とシャドーITを減らしていく近道になります。
『禁止』ではなく『整える』が解決のキーワード
いち早くシャドーITを減らしたいなら、「使わないで」と伝えるよりも、「ここまで整ってるから、これを使えば大丈夫ですよ」と正解の選択肢を用意するほうがずっと効果的です。
・会社で整備されたパソコンやソフトウェア環境をスムーズに提供する
・『使ってもOKなサービス一覧』をわかりやすく案内する
・個人端末の利用ルール(BYOD)を明確にし、必要なサポートを用意する
社員が「自然と、会社の環境を使いたくなる」状態になれば、特別な禁止も管理もいらなくなります。
すでに使っている人がいたら? まずは、聞いてみる・受け止めてみる
「実は便利で使ってるツールがあるんだけど…」そんな声が出てきたら、チャンスです。
・何が良くて使っているのか
・他にも同じような声があるのか
・会社として採用できる可能性はあるか
シャドーITは、使ってる人を責めるのではなく、声にならなかったニーズを見つけるきっかけになります。
ちょっとしたツールの選択が、会社の未来を左右することもある。だからこそ、便利さと安心を両立できる仕組みづくりを一緒に考えていきませんか?
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