「パソコンが重い…」と言われたら、まず確認すべき3つの設定【5分で解決】

重いパソコンの正体は、壊れた機械ではなく積み重ねた設定だった

社内で「パソコンが遅い」という声が上がると、業務全体が一気に停滞します。

テレワーク、クラウド利用が浸透した今、1台のPCの遅さが部署全体のテンポを狂わせることも珍しくありません。

ただ、多くの重さは故障でも老朽化でもなく、数分で確認できる設定や環境の乱れから生まれます。

ここでは、IT担当者が最初に押さえておくべき「原因の入口」を、あえて技術寄りではなく運用寄りの視点で整理します。

起動が遅い。立ち上がっても動作がもたつく。

これはスペック不足ではなく、PCが裏で余計な仕事を始めている場合がほとんどです。

スタートアップに登録されたアプリは、ユーザーが使っていなくてもCPUとメモリを消費します。

インストールした覚えがないツールでも自動起動が有効化されていることは珍しくありません。

業務上必須でないものは、スタートアップから外すだけでPCは軽くなります。

100台の会社なら、1人が1分短縮しただけで、合計100分の作業時間を取り戻せます。

Windowsは、空き容量を作業台として使います。

ここが狭くなると、どんな高スペックPCでも例外なく動作が重くなります。

・Updateの残骸

・大量の一時ファイル

・自動同期で増えた不要データ

これらは日々蓄積されていきます。

空き容量が10％を切ったら黄色信号、5％を切ると赤信号です。

さらにSSDやHDDは消耗品です。

劣化すると読み書き速度が落ち、動作の引っかかりとして現れます。

健康状態の確認は、故障を防ぐというより「業務のストップを避ける」ためのものと言えます。

ユーザーが何もしていないのにPCが重くなる。

その原因の多くが、Windows Update やクラウド同期などの勝手に動く処理です。

大規模な更新が勤務時間中に走ると、CPU・メモリ・ネットワーク帯域が一気に奪われ、部署全体の作業効率が低下します。

更新を勤務時間外に寄せるというシンプルな運用だけで、体感速度は驚くほど変わります。

クラウド同期も同じで、負荷の高い作業中は一時停止するだけで動作は安定します。

今回の3つは、どれも高度な知識を必要としません。

逆に言えば、それだけ日常の小さな積み重ねがパソコンの不調につながっているということです。

・勝手に立ち上がるアプリを減らす

・ストレージの空きと健康を保つ

・自動更新を業務外に追い出す

これらを徹底するだけで、大半の重いPCは見違えるほど改善します。

すぐに買い替える前に、まず運用習慣を整えることが企業全体の効率を守る最短ルートです。